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第31回日本近代仏教史研究会研究大会プログラム – 日本近代仏教史研究会

第31回日本近代仏教史研究会研究大会プログラム

日時:2023年5月27日(土)

開催方式:対面のみ

場所:東北大学(川内南キャンパス)中講義棟・文学部第一講義室
(アクセスは本ページ掲載 →プログラム←のPDF参照)

ポスターは →こちら

※参加申込について
5月20日(土)までに本ページ下部にリンクされている登録フォームからお申し込み下さい。
参加費は会員・非会員1000円…大会当日に受付でお支払いください。なお、シンポジウムのみの参加費は無料。


午前の部
9:30-10:00  山口陽子(東北大学・院)
「加藤咄堂と女性の修養」

10:00-10:30 守屋友江(南山宗教文化研究所)
「20世紀初頭の日米におけるアメリカ人女性の越境的な仏教受容」

10:30-11:00 陳継東(青山学院大学)
「小栗栖香頂『支那教派大意』について」

11:00-11:30 楽星(東北大学・院)
「ヴィルヘルム2世〈黄禍の寓意画〉にみる仏教とアジア主義」

11:30-12:00 井川裕覚(上智大学)
「近代高野山における金剛流ご詠歌と空海像
――弘法大師御入定1100年御遠忌を契機として」

12:00-12:30 韓相允(東北大学・院)
「戦後日本の「密教ブーム」言説
――『高野山時報』と『六大新報』を中心に」

12:30~13:30 休憩

午後の部

13:30-14:00 川邉雄大(日本文化大学)
「幕末明治期における真宗僧の「学び」
――咸宜園を例として」

14:00-14:30 佐藤厚(東洋大学)
「原坦山の東京大学仏教学講義」

14:30-15:00 大澤絢子(日本学術振興会)
「戦前期日本のラジオ放送と仏教法要」


15:20-17:30 シンポジウム
近代仏教史とオカルト研究—吉永進一が残した課題の可能性

莊千慧(神戸女子大学)
「西洋から来た〈東洋〉の展開
―日中の神智学運動を比較して」

栗田英彦(佛教大学)
「カルト的場と総力戦
―1930年代の日本心霊学会・仏教・神道の交錯」

Orion Klautau(東北大学)
「密教とエソテリック・ブディズム
―近代におけるその交錯の言説史」

コメンテーター:
岡本佳子(国際基督教大学アジア文化研究所)
Ioannis Gaitanidis(千葉大学)

司会:碧海寿広(武蔵野大学)

シンポジウム開催趣旨
日本仏教とモダニティーの関係性を考えるような研究は特に2010年代以降、大きく展開した。かつて「封建的な日本仏教」に対しての「近代性」を見出そうとしたような一連の研究に代わって、それまでの近代主義的な態度に疑義を呈するような態度が主流になっていった。すなわち、「日本の近代はなぜ仏教を必要としたか」という末木文美士の問いに象徴されるように、21世紀以降の近代仏教の研究者はむしろ仏教を通して、「近代とはいかなる時代なのか」という課題に取り組むようになっていった。そのなかで、モダニティーの異端児たる「オカルティズム」と称される一連の思想を軸に「近代仏教」を描こうとしたのは、自称「類似宗教学者」の吉永進一である。近年における欧州の「エソテリシズム研究」の研究を踏まえ、オカルティズムこそ「近代」という時代の最たる表現の一つと捉え、その視座から著しい成果をもたらした。碧海寿広は、吉永による研究の特徴を、①「無国籍」なものとしての近代仏教、②「霊と術」という領域に関わる近代仏教、③「脱宗派」のものとしての近代仏教への観点に見出し、彼を「近代仏教の新たな波の」「象徴的な人物」であると評している。このような大きな展望の下で描かれた「近代仏教」を、今後、いかに生かしていくのかが、近代仏教研究者の大きな課題の一つである。本シンポジウムでは吉永の「残した課題」を考える国内外の研究者に登壇いただき、「近代仏教とオカルト」について問題提起いただくとともに、今後の研究課題について議論できればと思う。

問い合わせ先:大会実行委員会[taikai31th@mjbh.jp]
大会委員長: オリオン・クラウタウ(東北大学)

【会員参加申込】
・3月1日~5月20日まで[登録フォーム

【非会員参加申込】
・3月1日~5月20日まで[登録フォーム